山本 真子 氏 山本 真子 氏

─ 相続支援を始めたきっかけ

  当社は金沢にありますが、受講は大阪に行っておりました。女性は数名しかおらず、まだこの分野というのは女性が少ないのかなと感じました。オーナーと相続のお話をするのであれば、家庭のことなども絡んでくるので、女性の方が話しやすいのではないかと個人的には思っております。
 また、相続の話題をあえて避けておられるオーナーや、あまり考えたくないというオーナーもいると思うので、少しでも相続の話題を出して、安心して話をしてもらいたいという気持ちも強く、これもきっかけではありました。知識が無ければ当然お話できないですからね。実際にオーナーと話をしていく中で、「勉強始めましたよ」と伝えると、「自分も考えなきゃいかんな」と言っていただける方もいるので、一緒に考えましょうという流れになっています。

─ アプローチ方法や今後の展開を模索

  まだ具体的には進めていませんが、できればホームページにも、専用相談口などを設置して、オーナーに積極的かつ定期的にお話を聞ける仕組みを構築したいですね。社員に対してのセミナーも少し企画してみたいなと思っています。相続の問い合わせがあった時に、すぐに私や他の相続支援コンサルタントにかわってしまうのではなくて、少しでもそこで会話ができれば、オーナーの会社に対する認識も変わるのではないかなと。
 この勉強を始めてから、県営住宅に申し込みをしようかと思っています。申し込みたい方がいたのですが、勉強すると自信を持ってお話できるようになりましたので、やはり民間だろうが県営だろうが、やはり必要な知識、どこにでも活用できる知識ではないかなと実感しています。

─ 相続は1回では終わらない

  積極的にお話ができるようになったので、口には出さないけれど不安に思っておられるのではないか、と察せるようになったと思います。今までは、のほほんとお話をしていましたが、今ではお話の端々に、そういうことを感じられるようになったことが最大の変化かなと思います。また、当社は半数が女性社員ですので、男性社員より女性社員の方が聞きやすいし、電話でも回しやすいところがあるかなと思います。
 相続はどんどん続いていくものですから、今のオーナーが代替わりされて、またそのオーナーも相続していかなければなりません。1回で終わりじゃないですよね。それをしっかり支援できればオーナーだけじゃなくて、息子さんたちにも認識いただけ、何かあればすぐ連絡いただける関係性を築ける。このようにして代々考えていかなければならない。当社も代替わりしていくので、ずっとお付き合いできるような会社になっていければ良いと思います。

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